きょうのアクアトト

世界淡水魚園水族館アクア・トト ぎふウォッチャー。週に一度はアクアトト。

2013/10/20 長良川おんぱく 「魚博士と行く!アクア・トト バックヤードツアー」まとめ(1/2)

2013年10月20日、魚博士こと向井先生に館内をご案内いただけるという、アクアトト・ファンには夢のようなツアーの第一回目に参加しました!

※11月の第2回、 もしくは来年のツアーに参加予定の方はネタバレになってしまうので、スルーしてくださいね。

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出発前にミニ講義。長良川とそこに住む生き物についての 概要を学びます。ハリヨでお馴染みの大垣が「水の都」と 呼ばれる所以が非常にわかりやすかったです。
長良川といえばすぐ思い浮かべる「あの構造物」についてもズバリ!(わたし最前列にいたので後ろのスタッフの方々の表情は見えませんでしたが・・・振り向きたくてウズウズ )
魚のすみかを奪う圃場整備に関しても、農家の方の利点もちゃんと紹介されてました。いろんな立場に公平に配慮されて語られると、じゃあわたしたちはどうすればいいんだろう?って考えるきっかけになりますよね。前回の『よみがえれ長良川』同様、さすがだなぁ~と思いました。

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岐阜のイワナはヤマトイワナがメイン。「たぶん」:
座学を終えて、モチベーションは最高潮!常設の見学に出発~。みんなで4Fに移動。 最初の水槽にいるのは「ヤマトイワナ」。
釣りのために何十年も前からニッコウイワナが放流され続けた結果、長良川では本来どちらがメインだったのか(たぶんヤマトイワナ?)今ではもうよくわからないそうです 。研究したくてもイワナは高地にいるため難しいのだとか 。
他にもアマゴを上流に放流した結果、アマゴとイワナの交雑も起こっているそうです。釣りをする人、しない人、「 あなたはどんな長良川がいいと思うか」という先日の問いが胸に響きます。
※写真は別の日のもの

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アブラハヤとタカハヤ、模様の違いはともかくスタイルの違いには意味がある:
アブラハヤがシュッ!としてスタイリッシュなのは流れの速い下流・中流域でビュンビュン泳ぐため、タカハヤが、 尾びれの付け根が太くてずん胴なのは、上流の水たまりのようなところを泳ぐから。・・・というように、生息域の違いがスタイルに現れているそうです。なっ、なるほどー !!

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成長が遅い個体が海に下る。ただしサツキマスの場合は微妙?:
サツキマスが海に下る仕組みについての川漁師・大橋さんの語り(「ぼくも連れて行って下せぇ」「ワタシも連れてって下せぇ」)が激しく脳内再生w
同じ魚でも海に下るのと下らないのがいるのは、稚魚の成長具合と関係があるそうです(成長が早い個体が生まれた場所のエサを独占してしまうため、小さい個体がエサを求めて海へ下っていく)。ただしこのセオリーは北海道のヤマメでははっきりしているけど、サツキマスは微妙なんだとか。
ところで前から気になってたタカハヤっぽい魚!今日に限っていないんだからーもぉーー!(水族館なので大きくなる個体もいるかもしれませんね、ということでした)
※写真は別の日のもの

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アジメドジョウの水槽にいるのはトウヨシノボリ「じゃない」:
ヨシノボリの分類は非常に難しくて、自然観察会の先生でも「難しいので見分けはしない」こともあるそうです。シッポが橙色だからトウヨシノボリだ~なんて思ったら甘い 甘い><!
けど、上流に住むカワヨシノボリにはトウヨシノボリとは 全然違う特徴があるそうです。それは「卵の大きさ(と数 )」!生息場所と産卵の仕方の関係、とても面白ーーい! !
ところで先生、アジメドジョウの水槽にトウヨシノボリは ・・・?「(間髪おかず)いません」。ちなみにここの水槽、過密すぎ?と思うのは早計で、揖斐川のいい場所で泳ぐとこれくらいの密度でいるそうです。素敵♡
※写真は別の日のもの

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うろこが細かくて腹びれが赤いのがカワムツ
腹びれが黄色いのがカワムツ、赤いのがヌマムツ。泳いでる魚の腹びれはなかなか見づらいので、わたし的にはウロコの細かさの方が見分けやすいかなぁ。ちなみにちょっと前に水槽が整理されたようで、アユの水槽をはさんで右側 はほとんどカワムツ(とオイカワ)、左がヌマムツになっているそうです。ぱっ!と見で見破られた向井先生やっぱりスッゴイ!
※写真は別の日のもの

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マニアの世界では「5mm以下からが本番」:
ニッチ市場というか、世の中にはゲンゴロウだけの図鑑があるそうな。しかし分類がはっきりしているナミゲンゴロウのような「巨大昆虫」よりも、マニアの世界では5mm以下の小さいものが熱いらしいです。そういえばマンスリー水槽にもいましたね~可愛いの。 ちなみにちょうど給餌の時間でした。タガメは小さい魚、 ゲンゴロウは小さいエビをもらってました。給餌初めて見ました!やっぱり大きいゲンゴロウはちょっと苦手。
※写真は別の日のもの

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側線が最後まであるのがモツゴ、ほとんどないのがウシモツゴ
側線は、魚が水の流れを感じる器官。ウシモツゴにもないわけじゃなくて、2~3枚はあるらしいです。アクアトトさんでははっきり水槽がわかれてるのであんまり考えたことがありませんでしたが、混泳してても今日からばっちり見分けられるぞ!・・・多分。 写真はオイカワのところの「モツゴ」。側線ハッキリ。
※写真は別の日のもの

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デメモロコの「出目」は川漁師さん視点のネーミング:
コウライモロコ(高麗とつくけど在来種です)とデメモロコ、見分けはすごく難しいそうです。シュッとして目が大きいのがコウライモロコ、背が盛り上がってほっぺが広く 、「目が小さいのがデメモロコ」。これは、水面から見たときに目が飛び出して見える、つまり川漁師さん目線の名付けなんだそうです。これは目からモロコ!じゃなかった 、目からウロコ! 一度上から見てみたいですね~デメモロコ。(正面から見たらわかるのかも?)

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隠れるのが上手なアユカケを向井先生が指示棒で指したところ、アユカケたちが鋭く反応!指示棒を追っかけてる(゚∀゚)一同萌え萌え。

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トウヨシノボリとモクズガニはNo30に「います」:
前々からのを疑問を展示飼育部の池谷さんに直撃!トウヨシノボリ、潜水した方によると「いるそうです」。あぁっ、やっぱりここで探さないといけないのね・・・(涙)ちなみにいなくなったと思われがちな「モクズガニ」、2匹ほどまだいるそうです。ゴクラクハゼはたまーに見るんですけど。次回からこの水槽で費やす時間がまたまた飛躍的にアップの予感。

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ウワサの参加者特典、頂きました(゚∀゚)!家宝認定。

他にもいろいろとたくさん教えて頂いて、超・超・勉強になりましたーー!
このあと、バックヤード編に続きます。