きょうのアクアトト

世界淡水魚園水族館アクア・トト ぎふウォッチャー。週に一度はアクアトト。

2017/10/29 アクア・トト ぎふ×岐阜大学「岐阜県の魚類」出版記念講演・大雑談会

さて今日はアクア・トト ぎふ×岐阜大学岐阜県の魚類」出版記念講演・大雑談会」という企画に参加しにやって来た訳だが。
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岐阜の魚といえば、アクア・トトぎふ。今年7月に岐阜新聞社から発売された図鑑『岐阜県の魚類』には執筆・写真他いろいろと協力されていたため、開催の運びとなったそうです。

講演は3部構成。著者である向井貴彦岐阜大学地域科学部准教授による「アユのほかにもいるよ!岐阜県の魅力的な魚たちと残された謎」
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この図鑑の意義と、更に今後取り組むべき課題などについて分かりやすく解説。

世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふ展示飼育部池谷幸樹さんの「意外としらない水族館がしていること!系統保存などなど」
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生物多様性保全に貢献する水族館の取り組みについて。「畳みかけるスライド芸」健在でした。音楽は無し

そしてアクア・トトがある各務原市出身の魚類研究家・石崎大介さんの各務原にもこんな魚が!?ちょっと昔の各務原の魚」
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境川の今昔。身近な川を見続ける人の存在、大事ですね。ちなみに石崎さんは2004年の開館時、アクア・トトの職員さんだったそう。おおおおおぉぉぉ

講演会の雰囲気がよくわかるひとコマをw 今回は事前申込だったので参加者の方のモチベーションが非常に高く、会場は熱気に溢れてました。
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向井氏のスライドの最後の方、素掘りっぽい水路で「いい感じの場所」にすごい勢いで頷いていた学生さんたちが印象的でした。その場所の「今の状態」を見たときのこのやるせなさよ。岐阜の自然はどこまで残っているのか、残せるのか、本当に。

個人的に図鑑中で気に入っていた江戸時代の『岐阜県の魚類』こと養老町真泉寺住職・毘留舎耶谷作「東莠南畝讖(とうゆうなんぼしん)」の解説もありました。図鑑収録の他のページも見れて非常に興味深かったです。いつの時代も「描かずにおれない人」っておるのだよね。
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これはウキゴリだそう。カワヒガイなんかもクオリティ高いです。あとトウカイコガタスジシマドジョウと思われるドジョウの姿も。東莠南畝讖、国立国会図書館のデータベースで見ることができます。ところどころ「?」な生き物も収録されていますが(謎スッポンとかw)ぜひ。

国立国会図書館デジタルコレクション - 東莠南畝讖 3巻. [1]

写真を提供された岐阜市在住の長野浩文さんによる機材の紹介などもあり、2時間ではとても収まらない有意義な企画でした。ほんとこういう講演会好き。『岐阜県の魚類』、アクア・トトの公式ショップ「フィッシュタンク」さんで扱ってますので、お越しの際はぜひどうぞ。増刷予定は無しだそうなので早い者勝ちですよ。

余談ですが、昨日の講演会の休憩時間に会場横のナマズ展を覗きに行ったら、いつもパイプの陰で直立不動のナマズ属の一種くんが今日に限ってクネクネと動きまくっていた。どこかで聞き覚えのある声が聞こえてきて興奮したんでしょうかw 
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ナマズ属の一種についてのお話もありました。まだまだ自然界や生き物の世界には謎が多いのだな。