4Fのヒキガエル水槽。
まだ後肢も生えていないのんびりさんも居ますが、幼生たちは次々と上陸しているようです。
いきなり話変わるけどアズマヒキガエルが産卵に訪れる池が、岐阜市内の繁華街にほど近いとある公園内にあります。
今年は例年になく産卵に来る個体数が多かったようで、きょうトトが観察に行った夜が産卵のピークでした。あちこちでいわゆる「カエル合戦(複数のオスがメスを奪い合う)」が繰り広げられていました。まあ、カエル合戦になりそうな夜を予め狙って行ったんだけどね。
ところが困ったことにこの池にはコイがいるのです。「えさやり禁止」の看板があるので愛好家が勝手に放したのかも。アズマヒキガエルは岐阜市のレッドリストでは「準絶滅危惧種」。このまま放っておくとせっかくの卵紐もコイに捕食されてしまいます。
そこで岐阜市の自然環境課さん(と岐阜大学のMせんせい)が対策を協議。池の中に仕切りを設けて、ヒキガエル上陸までコイと幼生をゾーニングすることになりました。
仕切りが設置されるまで岐阜大学で保護されていた卵紐もすっかり孵化して幼生に。
これほんの一部です。卵紐3個分保護されていたそうなので、総数は2~3万匹になるかも。やはり、これだけの数を上陸まで育てるのはちょっと無理ですよね。
仕切りが出来たので放流します。
新聞などでお馴染みの「みんな元気に育ってね」のシーン。放すのは園児ではなく妙齢の男性ですが。
公園利用者向けの説明看板も設置。
聞いたところによりますと、イラストのモデルはアクア・トトのアズマヒキガエルだそう。
一連の活動内容は、岐阜新聞にも取り上げられました。
ヒキガエル生息急減 岐阜市、イノシシ食害など影響 | 岐阜新聞Web
多くの人に知ってもらえると良いですね~。
さてさてそれからしばらく経った5月のある日。カエル合戦を予測したきょうトトは、今度は幼体の上陸開始日を鋭く予測。
ある雨の日、公園に向かいますとまさに上陸が始まったところ。ちいさな上陸幼体たちがピコピコと大群で石組みを上り始めているところでした。ある程度上陸して水際に居て、雨を待って拡散し始めるのかも知れません。本などの写真で見たことはありますが、大量の幼体たちの上陸シーンを見るのは初めてです。本当に可愛かった...。
2~3万匹の幼体のうち、このサイズにまで無事に育って再び繁殖に戻ってくるのはどれくらいなんでしょうね~。結果が出るのは2~3年後か。とても楽しみ。
きょうのヒキガエル水槽。日の当たるところにアズマヒキの成体がのんびりと。
きょうトトの手と比べてみませう。
片手一杯くらいのサイズかな?
うちのかわいこチャンは今このくらいです。卵から育てて、上陸してちょうど1年!立派になりました。春には早くも抱接のまねごとをするオス個体もいましたよ。
見た目が華やかだったり可愛らしかったりする生き物だけでなく、いろいろな生き物が居て良いね、楽しいねっていう世の中になればいいなーと思います。