今日はこちらを見に参りました。
3日間限定の特別ガイド「絶滅危惧種オオアタマガメのフィーディングウォッチ」です。
「エンリッチメント」という言葉をご存じの方もおられるかも知れません。動物福祉の立場から、人の手で飼育されているいきものの生活環境を良くしようという取り組みが、いま動物園や水族館などで進められています。檻に閉じ込めっぱなしにするのではなく、その生物の本来の生態を引き出すような工夫をしておられるのですね。
オオアタマガメも、図鑑などではよくこんな風に尻尾でぶら下がっている衝撃的な挿し絵が掲載されてたりしますが、生息地では岩や木に登ったり、我々が持つ一般的なカメのイメージとは違ってアクティブなんだそうです。そんな一面を引き出すために、フィーディング(餌やり)を利用したトレーニングが行われているのですね。以前も公開されていたようですがちゃんと見るのはきょうトト初めて。
早速ピンセットをバクー。
顎の力も強いですね。
ではトレーニングの様子、動画でドーゾ。
落ちそうになった瞬間、尻尾を枝に巻き付けようとする様子がよくわかります。
盛んにぺちぺちやってます。ぶら下がるとまでは行かなくても、落ちるときの衝撃を和らげるのに役立っているのは間違いない。
さてさてイベントのタイトルにもなっていますようにオオアタマガメはワシントン条約でCITESⅠ(商業取引原則禁止)に掲載されている絶滅危惧種。この個体も中部国際空港セントレアにて摘発された密輸個体なんだそうです。オッオマエー、そうなのか…。
オオアタマガメに限らず国内の野生生物でも、数が少なくて珍しい生き物を所有したいという人は居て、そこにお金を出して買う人が居れば、捕獲して利益を得ようという人も現れます。生息環境の悪化などで希少になってしまった生き物を、乱獲でさらに追い詰めるような状況があれば、今後の更なる規制の強化は止む無しかな、と個人的には思います。