3F渡りの壁面に巨大タイルアートが完成しました。
長良川と言えばアユということで、若冲のアユがモチーフ。カッコいいですね。
若冲といえば今では説明するまでもない近世日本の絵師。数々のいきものを極彩色で精緻に描き上げる、写生の鬼ですね。
白いゾウさんが印象的な「鳥獣花木図屛風」が有名かと思いますがそもそもこれがタイル画っぽいので若冲とタイルの相性はいいのかもしれない。
「蓮池遊魚図」という絵がモチーフになっているそう。蓮(池)とアユ(清流)という組み合わせが意表をついてますね。そもそも水の底に蓮があるように描かれているのである意味幻想絵画なのかな。画題が写実的過ぎるのでミスマッチにも迫るものがあります。某川の下流が堰き止められてダムのようになる遠い未来を予げ……おっと誰か来たようだ。
パネルには両生類好きにはたまらない、「池辺群虫図」も。両生類・爬虫類・軟体動物などもまとめて虫って呼ぶ感覚はなんとなくわかるなぁ。若冲、とにかくいきもの好きの人だったのでしょう。
このタイルアートは美濃焼タイルでできているそうです。
多治見のモザイクタイルミュージアム、去年カエル部で遊びに行きました。パネルに映ってるモザイクアートの資料展示は圧倒的。ただ屋外吹き抜けなので真夏は過酷…だって日本一暑い多治見ですもの。
話逸れました。タイルアートを縁取るのは、こちらも岐阜県中津川市の木材加工所さん発のブランド「tonono」。
「tono」は東農のことかな。読み方は「トノノ」でOK??
パネルの横に実物があったので触ってみました(触っちゃ駄目って書いてないからいいのかな?)
すべすべ!目をつぶって触るとつなぎ目が全くわかりません。すごい技術力…。HPを見ると机や椅子などの家具のほか、バスマット(!)などもあるようです。素敵ですね。
タイルのアユ。生き生きと描かれています。
落ち鮎かなぁ?原図の方は9匹ですが、タイルアートでは分身の術して14匹。
オイカワも一匹居ます。若冲先生ナイスチョイス。アユだけだとちょっと寂しかったのかな。
婚姻色のようなので、時期的には落ち鮎ではないのかもしれない。まあ冥界ぽさもあるので突っ込むのは野暮。
大きすぎて広角レンズが無いと正面から全体を撮るのがなかなか難しそうです。
たぶん常設になるんだと思います。若冲ファンの方、ぜひ見に来てくださいね~。