きょうのアクアトト

世界淡水魚園水族館アクア・トト ぎふウォッチャー。週に一度はアクアトト。

2021/11/19 企画展「フグざんまい ~やっぱり川のフグにこだわりました~」

先週の土曜日に始まりました新企画展「フグざんまい ~やっぱり川のフグにこだわり案ました~」。
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約一週間経ってやっと見に来ました。BGMもビジュアルも楽しい雰囲気♪

フグ目の中のフグ科=我々がイメージするいわゆる「フグ」以外にも、フグ目に属する仲間はたくさんいるのですね。ギマやカワハギがフグの仲間なのはなんとなくイメージ湧きますが、マンボウもそうなんですね。ハコフグよりもフグに近いのか。そういえば顔とかフグっぽいかもです。
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その中でも今回は淡水のフグ(一部汽水)にこだわった展示内容です。淡水魚水族館ですからね!

なんかスネヘ展のとき最初に生体全種押さえておいたの気持ち的にラクだったので今回も最初に全部紹介しちゃいましょう。ネタバレ困る方はここまでで。
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生息地域でコーナー分けされています。まずはアジアの淡水フグから。

あっハチノジフグ Dichotomyctere ocellatus じゃん!久しぶり!
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みんな覚えているかな!?

今年GWの子供の日の特別水槽で柏餅役を演じました。
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プックリもちもちのお腹が柏餅。成魚は8cmほどになるそうなので、ここに入っているのはまだ子どもかな。って、GWの記事にも同じこと書いてたw

背中の模様が8の字に見えることからハチノジフグの和名を持つようです。
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英名でもeyespot pufferの他、「figure 8 puffer」と呼ばれることもあるようです。

…と言いながら実際はそんなに8の字じゃない人たちもいるね。
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むしろ完璧な8の字の方が少数派なのかも?

次。アベニーパファー Carinotetraodon travancoricus です。
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こちらは観賞魚ショップでもお馴染みですね。淡水フグの中では世界最小、成魚でも3.5cmにしかならない。ひょっとして淡水だけじゃなくてフグ科全体の中でも最小?

アベニーパファーも再登板ですね。節分のテーマ水槽で豆役やってました
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ちっちゃい!かわいい!!!他の小さいフグもそうですが、ヒレを細かく動かすのがたまらんです。昆虫の羽ばたきみたい。

よく人に慣れているのか好奇心が強いのか、カメラに次々集まってきます。
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メッチャ見てくるんですけどw やばいやばいww 成熟した♂にはお腹に縦の線が現れるようです。脇の目玉模様が一本に連なる感じかな?飼育している人のブログを覗くと、ケンカのときは体型も変わるようです。

次です。ブロンズパファー Auriglobus modestus
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陸生昆虫食べるんですね。水面に落ちてきたやつとかかな。あと他の魚?のヒレとかウロコを食べちゃうんだ。

「成長すると水草の間などで隠れて過ごす」とありますが…
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ホントに隠れてるw 隠れつつ、こちらをチラチラ見ていますww くぅ~可愛いかよ…。そして色がめちゃめちゃきれいな気がする。そしてタグ付けして気づいたのですが、ブロンズパファーも過去に特別展示に出演していました

次です。パオ・バイレイ Pao baileyi
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「毛フグ」の別名を持つらしい。毛…!?

うわっ、本当だ、毛が生えてる!!ブッシー(プレコ)みたい。。体表の一部が毛状突起に変化したものを「皮弁」というんだそう。イソギンポとかハナミノカサゴのまつげ(眉毛?)なんかもそのようです。
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あまり泳ぎ回らずじっとしてるタイプのフグなのでしょうか。次は顔が見えるといいな。

アジアのフグ、まだまだ行きます。パオ・スバッティ Pao suvattii
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オスとメスがお互いに膨らんでアピール!ちょっと見てみたい…オスかメスどちらかがアピールっていうのが多い魚類の中で「お互いに」っていうのが新しくないですか。

おぉ、種解説の通り穴に潜んでいる…!
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こちらもバイレイと同じく次回以降またお顔を見るのを楽しみにしておきましょう。

次です。なんか美麗そうなの来たぞ。インドエメラルドパファー Leiodon cutcutia
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こちらも泳ぎ回らないタイプのよう。あと産卵方法が独特。

いやメチャ泳いでたわ。やだなにもう可愛い……。
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エメラルドというよりイエローが強い気がしますがとても綺麗な色。

こちらはちょっとグリーンぽいかな?
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お腹に目玉模様があるようです。全長は15cmくらいになるようです。

アジアゾーン最終です。パオ・トゥルギドゥス Pao turgidus
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その名も「メコンフグ」!メジャーな種なのでしょうか。雑食。植物食べるフグってなんか意外な感じですね。こちらもインドエメラルドと同じくオスが卵を守るタイプ。

照明のせいもあるかもだけど、おぉぉぉぉこれまたきれいだ!!!!
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ここまで小さめのフグを見続けてきたせいで巨大に感じますw 全長18.5cmとのことですが、この水槽にいるのひとがだいたいそれくらいかな。しかし「トゥルギドゥス」って覚えられる気がしない(ショボン)。

対面は「アフリカの淡水フグ」です。南米もちょっとあるよ。
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まずは大水槽にふさわしい、我らがテトラオドン・ムブ Tetraodon mbu です。
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全長67cmにもなる、淡水フグ界の王者!

広い水槽を縦横無尽に、楽しそうに泳ぎ回っています。毎度映り込みがすごいポジション。。
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人相が…!人相がちょっと微妙ですまない。一応確認しに行ったのですがコンゴ川手前(ドロイがいる水槽)のムブがお留守だったのであそこにいたひとか。

ムブといえば何と言ってもこの迷路模様が特徴的ですよね。
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うーーーーんカッコイイ…。この模様、成長とともに複雑になるんだそうです。えっどういうこと?って思うじゃん??

ではここでムブの未成魚を見てみましょう。2014年…今から7年前です。コンゴフロアの小水槽、多分いまアフリカンロックシュリンプが入ってる水槽にムブの未成魚が居て、アイドル的な感じでした。懐かしい
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成魚と比べたら一目瞭然ですね!幼い頃はこんなに易しい迷路だったんですよ。。体表の面積が広がるにつれて模様が複雑になって行くってイメージ難しいですね。逆ならなんとなくわかるんですが。2017年頃からの経過を見直すと、古い模様が広がりつつ間から新しい模様が湧き出してくる……ような感じかな。同一個体を観察しているのかはよくわからないので自信ないですが。

続きまして、テトラオドン・ショウテデニィ Tetraodon schoutedeni
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種小名にショウテデニィ付くのたくさん居るんですね。Fishbaseで検索したら魚だけでも20おった。ヘビと昆虫もいた。ベルギーの動物学者Henri Schouteden さんに因んだ学名ってことでいいのかな。

これまた可愛らしいフグです。
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検索すると「幻のフグ」の呼び名も。観賞魚としては入手困難だった時期もあるようです。

正面顔。目が大きいですね!もやがかかったような、不思議な瞳。
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メスのおなかを噛んで求愛、って独特ですね~。ニフレルさんの公式に動画があったので貼っておきますね。結構痛そう^^;

https://www.youtube.com/watch?v=Lfa7b2nQhqg

ちなみにこのショウテデニィとインドエメラルド、後で紹介するマミズフグの3種はニフレルさんから借りておられるそうです。

アフリカ淡水フグ3種目です。テトラオドン・ミウルス Tetraodon miurus
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どこに居るのかな?

あっ………ミウルスどうしたのこんな干からびちゃって(悲鳴)!!!
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……なわけはなく。

見つけたとき声出ました。種解説の通り、見事に砂に潜ってる!!!こうやって砂に潜って、近づいた魚を襲って食べるんだそう。下流水槽に居たクサフグがよく砂に潜ってたのを思い出しますね。あれは外敵から身を守るためだと思いますが。
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ミウルスも可愛らしい顔をしていますね。ところでなんか名前聞いたことあるなぁと思ったら、その昔、常設展示に居たようです(きょうトト調べ)。もうみなさん覚えていらっしゃらないかもですが以前の公式HPのトップは展示種のスライドショーで、その中に一種だけ常設展示で見かけない種が居て、調べたらどうも昔コンゴ小水槽に居たテトラオドン・ミウルスぽい…という次第(違ってたらすみません)。懐かしさのあまりアーカイブサイトを見に行ったらFlashの代替画像(リッチコンテンツが再生できない環境に提供される軽い画像)が思いっきりミウルスくんでした。

話が逸れちゃった。アフリカ勢は以上の3種で、南米大陸からも1種ご紹介。南米淡水フグ Colomesus asellus
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というか南米には淡水フグは一種しか居ないのですね。それでこんなざっくりした和名なのか。

ケンカしない、大人しい種なのだそうです。
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パタパタとたくさん群れていました。結構気さくに近づいてくれるんだけど動きが素早くて撮りにくい!!ちゃんと撮れたのこの一枚でした。ここもキュン死注意の水槽。

最後の生息地は「水族館」!
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ニフレルさんの取り組みが紹介されているコーナーです。「フグの健康管理」動画、癒されます。

こちらはマミズフグ Dichotomyctere fluviatilis 。流れのゆるやかな川の河口などに生息。分布域広いですね。マミズだけど、成魚は汽水域に住むそう(海響館さんのブログより)。
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飼育下繁殖はニフレルさんが世界初なんだそうです。

うわーお腹が黒い!
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ブロンズパファーと同じく、他の魚のウロコやヒレを齧っちゃうらしいです。あと筋肉にも強い毒が…!

最後はテトラオドン・リネアートゥス Tetraodon lineatus 。40.3cmと、結構大型のフグ。
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幼魚の画像は検索すると出てきますが、親とは似ても似つかないじみーな斑模様ですね。

とても綺麗です!
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公式動画の餌を食べる姿も可愛かったですね。気性が荒く、混泳は難しいようですが。分布域はナイル川。「ファハカ エジプト語」で検索すると、ヒエログリフで「怒る」「不満」を表す文字はフグの形をしています。わかりやすいw

以上13種の(淡水)フグざんまい!
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導入部の骨格標本にも注目です。あれっ、〇〇〇がない…! 会場ではお客さんたちの「かわいい!」の声が飛び交っていました。フグざんまい、みなさん是非見に来てくださいね~。