きょうのアクアトト

世界淡水魚園水族館アクア・トト ぎふウォッチャー。週に一度はアクアトト。

2022/10/27 ミシシッピアカミミガメ~日本への移入とこれから~

田んぼのピックアップ水槽、展示替えされてました。ジムグリ種名板撮り損ねた……。


田んぼから完全に話題が離れました。ミシシッピアカミミガメです。

いわゆる「ミドリガメ」の正体はこちら、ミシシッピアカミミガメ。原産は北アメリカの外来ガメ。

おー居ました居ました。ちびっこくてかわいいぃぃ!!

お祭りや縁日なんかで「カメすくい」というのがかつては(今も?)あったようです。こんな可愛いカメさんがいたら、連れて帰りたくなっちゃいますよね。でもちょっと待ってください。

\ でででーーーーーん!!!!!! /

幼体の隣りに成体が展示されています。でかっ!!!2016~17年の「話題になった生き物たち」の一番最後の水槽で展示されてた個体かな?と思って写真見比べてたんだけどちょっと違うような気がする……あれもデカかった。

早速見比べてみましょう。

うぉぉぉぉ……すごい体格差、ほとんど詐欺のような。矢印のとこにいる幼体を見て、右の最終進化系を想像できる人はどれくらいいるでしょうか。

ミシシッピアカミミガメは成長すると甲長約30センチ。一般家庭でのびのび暮らせるような環境を整えるのはかなり難しそう。しかも平均的な飼育寿命は30年。小学生の時にすくってきたカメを看取るころには、住む場所も家族構成も変わっていそうですよね。

かくして飼い切れなくなったカメたちは川や水路に捨てられ、いまではほぼ全国で分布が確認できるのだとか。酷い話です。アカミミガメが入って来たどの場所でも、日本の在来の生きものが生活していたはずです。アカミミガメに食べられてしまったり、エサを取られてしまったり、交雑してしまったり、病気など様々な問題が引き起こされています。

生きものを飼う前にはどれくらい大きくなるのか、寿命はどれくらいなのか、エサや設備、病気をしたときなどにどれくらいお金がかかるのかなど十分調べておく必要がありそうですね。人間の身勝手な行いで生態系に影響が出て、困るのは人間自身です。

来年から、ミシシッピアカミミガメアメリカザリガニに関する規制が変わるようですが、今飼育している個体は引き続き飼い続けても問題なさそうです。決して野外に放出せず、生きものは責任と愛情を持って最後まで!よろしくお願いいたします。